このページでは、当サイト内で書いてきた中学生向けの勉強法をまとめていきます。中学生向けと書いていますが、本質的には小学生も高校生も変わりませんので、参考にしてみてください。
中学生時代の勉強はものすごく大切です。というのも中学生あたりから、徐々に『暗記』も『論理(ろんり)』も必要になってくるからです。小学生までなら暗記さえできれば、テストの点数は取れます。しかし、中学生からは徐々に変わってきます。
変わるというのは、2つの意味があります。
- 勉強の内容がどんどん難しくなるという意味
- 脳という意味
1についてはみなさんお分かりだと思います。
2についてですが、私たちはある一定の年齢までは『覚える』ことが楽しい時期があります。小さい子を見ていればわかりますが、何かを知ること、そしてその名前をただ覚えることが嬉しいのです。
しかし、ある年齢以上からは覚えることが不快になります。多分この記事を読んでくれているほとんどの人は、「暗記ってつまらねぇ!」という考えではないでしょうか?
そうなのです。年齢が上がると『覚える』ことはつまらなくなって、「なぜこれはこうなるの?」と、覚えるためには理由が必要になってきます。つまり、脳が暗記重視から、論理的な思考重視になっていくということです。
お父さんお母さんが「中学時代までは成績が良かったのに、高校に入ってから勉強が全然わからなくなった」と言っていたのを聞いたことがないでしょうか?これは、中学時代にも暗記に頼りっきりで、論理的思考力を鍛えなかったのが1つの原因です。
「テストの点さえよければいいんだから、丸暗記しちゃおう!」
このような考えでは後々後悔することになるので、丸暗記至上主義の考え方は捨ててください。理解できないところは納得できるまで考え続ける、このような姿勢が大切です。
1 中学生向けの勉強法あれこれ
前置きが長くなりましたが、ここから本題に入っていきます。
1.1 頭がいい子はどんな勉強をしているのか?
基本的に頭の良い子は同じような勉強をしています。
それはとってもシンプルで、
「複数の問題集を同時にやらない」
ということです。
つまり、1冊の問題集をきっちりやる、ということです。そして、同じ問題集を何周もします。効率の良い勉強法とは「復習だ!」と、このサイトではなんども伝えていますが、それと一緒ですね。
1冊の問題集を徹底的にやること。これがシンプルかつ効率的で、値段も圧倒的に安くすむ方法です。
>復習には必ず小テストを利用しよう!中間テスト効果が記憶の鍵!
1.2 問題集や参考書はどう選ぶか?
どの程度の習熟度かによって変わってくるのですが、「これから勉強やるぜ!」という方は、『できるだけ薄い問題集や参考書』を購入してください。
というのも、分厚いものを買っても後半は真っ白になるだけ、だからです。繰り返しやるのであれば、薄い問題集や参考書です。
その理由は、『モチベーションを保つため』です。繰り返し学習で大成功を収めている公文式の学習スタイルはまさにこれで、
- 数枚の問題を先生から渡される
- それが解き終わったら先生に丸つけしてもらう
という方法によって、子供のやる気を保たせています。
ですから公文式を参考に、薄い問題集を使いましょう。
- 終わりが分かりやすいので計画を立てやすい
- 繰り返すことで、同じような問題をなんども解ける
という勉強法がいいです👍
分厚い問題集や参考書だと、長期計画になりますし、繰り返しやろうというモチベが保てません。ということで、初めて買う参考書・問題集はできるだけ薄いのがオススメです。基本ができて、応用問題を解きたくなったら、少し厚めの参考書や問題集をどうぞです。
1.3 問題集を自分で選ばせる
問題集や参考書選びの付け加えですが、親が選ぶのではなくて、子供に選ばせてあげてください。もちろん、初めて選ぶのであれば、子供は難しそうなものを選ぶかもしれません。
しかし、
「自分で選んで購入した」
という感覚を身につけさせてあげることはとても大切です。
小学生ならまだしも、中学生であれば自分で選ぶ力は身についていますし、身につけなければなりません。ただし、「どんなものを選んだらいいかなぁ?」という質問にはきちんと答えてあげてください。
1.4 まずはどれかの教科に絞る
初めから国数英理社の5教科を勉強しようと思って、参考書や問題集を購入しても無駄になる可能性が高いです。ですからまずは、1つの教科に絞って勉強しましょう。
他の教科でテストの点が悪くても、「この教科は得意だ!」というものがあれば、それが自信になりますし、テスト時に頼れる教科になります。
1.5 自信を持たせるなら暗記教科から
じゃあどの教科から学習すればいいのか?
本人に好きな教科があればそれが一番なのですが、「全部苦手」だと最初の教科選びに迷うと思います。でしたら
- 理科
- 社会
- 漢字
といった暗記教科が取りつきやすいです。
その理由は、暗記教科なのでやれば点数に結びつくからです、数学や英語は積み上げ科目なので、前の単元でつまづいているとそれにズルズルと引きづられてしまい、「分からないからおもしろくない!」と投げてしまいます。
「勉強なんてやればできるんだぜ!」という自信をつけたいのであれば、まずは暗記教科がいいかな、と思います。もちろん、英語や数学は避けては通れない道なので、あとあと必ずやらなくてはいけませんが😅
もしくは、英語でも中学英語であれば、単語さえ覚えられればかなりできるようになるので、英単語をゴリゴリ覚えるのもいいです。
ただし、冒頭に言ったように、「暗記さえすればできるんだ!」という考えに陥らせては高校で大変になりますので、お気をつけください。
1.6 塾について
よくある話で、「塾に通っているのに成績が上がらない」というのがあります。
塾は2つのタイプに分けられます。
- 進学系の塾
- 補習系の塾
学力が合っていないのに進学系の塾に通っている場合は、成績に伸び悩むことになるでしょう。その時は塾を変えましょう。
また、塾の雰囲気に馴染めず、精神的にストレスがかかって授業に集中できないということもあるので、そういう場合も塾を変えたほうがいいです。慢性的なストレスは学習の敵ですので。
それともう1つ。その塾は質問できる環境にあるか?というのも見ておきたいところです。せっかくお金を払って通わせている塾なのに、質問ができにくい雰囲気だと学校の一斉授業と変わりません。
疑問が残っていると疑問が雪だるま式に膨らみ、学習意欲の低下に繋がります。塾の雰囲気も考えてみてください。
1.7 子どもと親
「塾に行かせているから安心」と考えてはダメです。所詮、塾は勉強のきっかけにすぎません。勉強は自分でしないと意味がないんですね。
そのためには家庭学習が大切になるのですが、
- 家で勉強できる環境が整っていなかったり
- 夫婦喧嘩が絶えなかったり
- 親が子どもに「テレビはみちゃダメ」とか言いながら自分が毎日数時間みていたり
すると、ダメです。
1.8 テスト対策について
テスト対策ですが、一夜漬けはNGです。というのも、これは研究からわかっていることです。
コツコツ勉強したグループと、一夜漬けグループで、テストの結果を比較しました(どちらもトータル勉強時間は同じです。)
結果としては、テストの点に違いはありませんでした。しかし、数ヶ月後に同じテストをしたら、コツコツ勉強グループは点数が変わらなかったのに対して、一夜漬けグループは点数が下がりました。
つまり、一夜漬けは『すぐに忘れちゃう』ということです。中学の勉強で大切なことは、目の前のテストの点をとるのではなく、高校受験に合格するためです。そうであるならば、コツコツ勉強した方が断然効率がいいのです。
1.9 各教科別の説明
簡単にですが以下の各リンク先でそれぞれの教科について説明してます。
- 【英語の勉強法】高校受験をするために中学生がやっておくべき勉強
- 【数学の勉強法】高校受験をするために中学生がやっておくべき勉強
- 【国語の勉強法】高校受験をするために中学生がやっておくべき勉強
- 【理科の勉強法】高校受験をするために中学生がやっておくべき勉強
- 【社会の勉強法】高校受験をするために中学生がやっておくべき勉強
おわりに
義務教育は中学生までです。そこからは、
- 進学校
- 工業系
- 商業系
進むのは自由です。人それぞれです。どれがいいかなんて誰も分かりません。
しかし、勉強をしていないと選べません。逆に言えば、勉強をしていれば進学したい高校を選ぶことができます。
大学に進学するのとしないのでは、統計的に生涯年収が大きく違うことも分かっています。もちろん、生涯年収が高い方がいい人生かどうかも分かりません。
何が言いたいかというと、「自分で考えて!」ということです。あなたの人生はあなたが決めます。親でも親戚でも祖父母でもありません。あなたです。
アメリカの教育界で使われる2つの言葉があるので、紹介させてください。
- Find Your Own Uniqueness
- Define Your Own Success
どうでしょうか?訳せますか?
訳すと、
- あなた自身のユニークさを見つけなさい
- あなたにとっての成功とは何かを定めなさい
です。
中学校に行くと、先生たちからは「勉強しなさい!!」と耳にタコができるど言われますが、勉強だけでもダメです。それはなぜか?勉強できることが、あなた自身の成功に繋がるかは誰も分からないからです。
あなたの好きなもの?嫌いなもの?人とは違うところはどこ?将来何がしたいの?何に興味があるの?・・・と、自分に疑問をぶつけまくってください。そして、友達と自分を比べてみる。そこでようやく自分の個性がおぼろげながら見えてくるはずです。
人によって個性なんてイロイロ、だから人生の成功なんてのもイロイロです。しかし、社会は常に私たちに成功を押し付けてきます。「いい高校に行って、いい大学に行って、いい会社に入る、それが人生の成功だ!」と。
果たしてそれは本当なのでしょうか?確かに、そうかもしれません、しかし、違うかもしれません。
中学生の間にイロイロと考えてみてください。そして高校に行っても考え続けてください。今思っている答えも、年々変化するはずです。その変化も楽しんでみてください。
こういう話に興味がある方は、名著『君たちはどう生きるか』を手にとってみてください。図書館で借りるもよし、お小遣いで買うもよし、親に頼むもよしです。ですが一番のオススメは、自分できちんとお金を払って購入することです!(→→→【本を送ろう】中学生の子どもに読んでもらいたい本『君たちはどう生きるか』)
それでは!
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