勉強法がよく分からないんだよねー。効率的な勉強法ってないかなぁ?
そんな疑問に答えます。
このページでは勉強する前に知っておきたい『学習のための学習メソッド』について書いていきます。
米国先端政策研究所シニアフェローのアーリック・ボーザーさんの著書『Learn Better』を参考にしています。
知識・スキルを効果的に高める学習メソッド
アーリック・ボーザーさんによると以下の6つの段階で学習することで、知識・スキルを伸ばすために効果的な学習ができるとのことです。
- 価値を見出す
- 目標を設定する
- 知識とスキルを伸ばす
- 専門知識を発展させる
- 関係づけのスキル
- 自分の理解を再考する
それぞれ具体的に見ていきます。
価値を見出す
「学びたい!」と思わなければ、学ぶことはできません。知識にしろスキルにしろしっかりと習得するためには、その知識やスキルが「自分にとって価値がある」、と思わなければ習熟度は悪くなります。
自分にとって価値があると思うためには、学びたいことと自分の人生を関連させなくてはなりません。例えば、化学を学ぶことにまったく価値を見出せない場合、「化粧品の成分や使い方の論理的な意味が理解できれば、もっとうまく化粧ができるかも!」と思うことによって、学ぶことに意義を見いだすことができます。
繰り返しになりますが、ポイントは『学んでいることを自分の人生に関連づけること』になります。
目標を設定する
知識・スキルを習得するならば、
- 目標
- 期限
- 戦略
が大切になります。明確な目標がある方が頭に入りやすいですし、期限がある方が身を引き締めて勉強することができます。
そのためには漠然とした目標ではダメです。具体的で、達成可能な目標でなければいけません。例えば、「今週は微分の参考書を一通り終わらせて、今週末に理解度テストを受ける」という感じです。
戦略については『分散学習』を知っておいてください。分散学習をすることで、長期記憶に保存しやすくなります。
知識とスキルを伸ばす
学習のこの段階では能力を伸ばすことに力を入れます。
検索練習(テスト効果)を用いると効果的です。検索練習は『記憶から引き出す練習』になります。こんな研究があります。
- ある文章を繰り返し読むグループ
- ある文章を思い出そうとしたグループ
2つのグループを比較すると、思い出そうしたグループの方が記憶の定着率が良かったということが分かっています。ですから、検索練習は記憶の定着に有効になります。
また、フィードバックも能力を伸ばすのに有効な手です。
- 文章の練習をしているなら、書いた文章を友達に読ませて感想をもらう
- 英語の発音を練習しているなら、英語の先生に発音のチェックをしてもらう
- スポーツの技術の練習をしているなら、動画にとって自分の理想としているフォームか確認する
などになります。
教師などにフィードバックをもらう場合、効果の高いフィードバック方法が分かっています。答えが間違っている場合、いきなり答えをもらわずに、まずは軽いヒントをもらい、それでも分からなければさらにヒントをもらうという方法が効果的なフィードバックになります。
専門知識を発展させる
学習のこの段階では、基本から踏み出して知識を応用していきます。
数学などの例で言えば、基本問題ではなく応用問題に挑戦します。また、人に説明するのも知識をしっかりとしたものにします。例えば、友人に数学のベクトルの説明をするとしたら、
- これでベクトルの意味を伝えれるかな?
- あれ、そもそもここの説明ってこれで合ってたかな?
- ここを質問されたらなんて答えよう
など、人に説明することで、『自分がしっかりと理解できていること』『理解があやふやなところ』を確認することができます。
関係づけのスキル
この学習段階では知識のつながりが分かるフェーズになります。例えば、英語でいうと過去形と現在完了形の関係性が分かってきます。
また次のような問いを自分に投げかけることで、理解をさらに深めることができます。
- 過去形と完了形って使い分けはどうするの?
- そもそもなんで使い分けるの?
- 使い分けなかったらどうなるの?
自分でしっかりと問いを立て、考え、分からなければ英語の先生に自分の問いに対する答えを聞いてもらい、フィードバックをもらいましょう。そうすることによってさらに深い理解を手にすることができます。
自分の理解を再考する
学習には間違いや理解したつもりになることがつきものです。だから、学習して習得したと思っている知識やスキルについて振り返る必要があります。
- 自分が学んだことは何か?
- 学んだことで何ができるようになったのか?
また、再考するために、人に質問してもらうことも有効な手段です。
「自分は分かっている」と思い込んでしまったら、もうそこから成長することはありません。
おわりに:フィードバックしてくれる人を探そう
平々凡々な能力しか身につかない多くの場合、経験上、フィードバック不足かと思います。恥ずかしがらずに「この答えみてくれない?」という強さを持ちましょう。(といっても、私も苦手なのですが)
塾を探す場合、“相談しやすそうな環境が整っている塾”を探すのがいいかもしれません。教え方が上手い先生はたくさんいますが、親身になって相談を受けてくれる先生はなかなかいません。(先生も忙しいので)
今や、教え方が上手い先生はネット上にいくらでもいるので、塾などに通う場合はフィードバックをちゃんとくれる先生を探すのがいいでしょう。それでは!
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