『学校に通わず12歳までに6人が大学に入ったハーディング家の子育て』を読みました。
日本ではまだホームスクーリングが認可されていませんが、アメリカだったらホームスクーリングは認可されてて、しかも年々ホームスクーリングを選ぶ家庭が増えているのだとか。
気になったところをメモしていこうと思います“φ(・ω・。*)カキカキ
無理やり学ばされた知識は頭に残らない。したがって、子供時代の教育は、義務としてではなく遊びの一種としてなされるべきだ。そうすれば、親は我が子が持って生まれた能力に気づきやすくなる。
プラトン
ホームスクーリングについて知っておきたいこと
ホームスクーリングとは?
家庭を拠点にしながら、教科書などを使って親から学習したり、インターネットを使って外部の先生から学んだりすることをホームスクーリングと言い、学校には通学しません。
「そんなの大丈夫なの?」
と思うかもしれませんが、近代以前はそれが普通でした。
特に一流の人々は、子どもに家庭教師をつけて学ばせていました。
アレクサンドロス大王の家庭教師は哲学者のアリストテレスですしね笑
日本ではホームスクーリングは可能?
ウィキペディアを見てみると、日本ではホームスクーリングを認めていません(´・ω・)
学校教育法の規定により、“義務教育を家庭で行うことを認めていない”となっています。
じゃあ不登校で学校行ってない子どもはどうすんの?って話がでてきます。
確かに不登校の子どもが家で勉強するのはアリなんですよね・・・
つまり、グレーゾーンがここにありってことです。
世界を見てみると、アメリカは全州でホームスクーリングはOKです。(2013年には200万人以上の子どもたちがホームスクーリングを選んでいるそうです。)
ドイツでは、教育を受ける権利とともに義務もあるみたいで、ホームスクーリングは処罰の対象になるんですって。
ハーディング家から学ぶホームスクーリングのやり方
ハーディング家はなんと10人も子どもがいます笑
一番上の子は最初は小学校に通わせていましたが、途中で方針転換して、10人ともホームスクーリングで育てました。
そして、上の6人が12歳までに大学に入学しているのです・・・すごい!(日本とアメリカでは大学の入り方が違う点も考慮しなければならないけど)
ハーディング家の教育法
「天才一家なんじゃないの?」
そう思うかもしれませんが、全然そんなことありません。
両親が一流大学を卒業しているわけでもないし、仕事もすごい高給取りの仕事ではありません。(夫は空軍で働いてた)
本を読めば分かりますが、「我が子は天才ではない。普通の子供だ」と何回も主張しています。
ただ、
- 子どもにあった教育
- 親子で会話する
- きょうだい全員が家事分担をし、家事に責任を持つ
- 夕食は家族で必ずする
を大切にしています。
といっても、これって“当たり前”のことですよね。
そして、ハーディング家が特別に教育熱心か?と言われたら、そうではありません。
ホームスクーリングをしてるといっても、それは、「子どもを大切にしたい&子どもとの時間を大切にしたい」という理由で、「天才児を育てたい」という考えはないと思います。(そのように私は感じました。)
学校の模倣をするのがホームスクーリングではない
今にして思えば、ホームスクーリングを始めた頃は、学校の授業なんとか家で再現しようとしていた。
ホームスクーリングを始める家庭は、ほとんどがそうなってしまう。なかには、子どもひとりひとりに個人机を買い揃える家庭もある。
わたしも、月曜日から金曜日まで、午前8時から午後3時まで、毎日“学校の授業”をしなければならないと思い込んでいた。p54
こうなるのも無理はありませんよね。
いきなりホームスクーリングをやってみろ!と言われたって「??」ってなるのが当然です(´・ω・)
著者は徐々に“我が家なりのスタイル”に変えていきました。
文法の練習問題を解かせるのではなく、とりあえず文章を書かせて、それを直していきました。
すると、みるみる書く力が向上したとのことです。
娘たちは自分の好きな本を読み、書きたい文章を書いているだけで楽しそうだった。p54
大学卒が子育てするのはもったいない?
著者の知り合いには、大学の学位を持っておきながら母親としてホームスクーリングをすることを選んだ女性がいますが、彼女らは両親や親戚にこう言われるそうです。
「大学を卒業したのに子育てに専念するのは勿体無い!」
「せっかく受けてきた教育が無駄になる!」
著者はこれに対して次のように考えます。
しかし、子育てをするうえで、それまでの教育が“無駄になる”ことなどありえない、彼女たちは知っている。p59
そうなんですよね。
大学を卒業したからこそできる子育てってあると思います。
ということで、大学卒業したのに専業主婦をやっていて悩んでいる人は、そんなこと気にしないようにしてください!
どんな仕事より、子育てが一番やりがいのあることですからね(`・ω・´)”
ホームスクーリングで社会性は身につくのか?
学校にいかないホームスクーリングで社会性は身につくのか?
ここは気になるところですね。
著者はこう答えます。
学校という環境に身をおくと、1日に7時間半(バス通学の時間も含めて)も、同じ年齢の子たちと付き合うことになるわけで、そんな社会性は必要がない。そのような環境に意味があるとはとうてい思えないからだ。p69
確かにその通りですね。
それに、学校に行ってるからといって社会性が必ず身につくわけでもありません。
それに、
- ボランティアに参加する
- 地域のイベントに関わる
- スポーツクラブに通わせる
などなど、学校以外でも社会性は十分に身につけさせることが可能です!
習熟度は100%になるまで
私たちは、教材のすべてを子供が理解するまで、何度でもやり直すべきだと考えている。
教材を使って教えるのは、課程を終了させるためだけではないからだ。p82
ということです。
学校の授業では全員が理解しなくても、次に進んでいきます。
ホームスクーリングではそんなことしません。
100%理解できるまで、次には進まないのです。
といっても、これは親の判断であって、著者たちは100%までやらせたそうです。
私もそっちの方がいいと思います。
他の子どもと比較しない
ホームスクーリング家庭の親たちは、よそと比べて足りないものや、我が子がしてないことばかりを気にして、無力感にさいなまれやすい。我が家ではむしろ、子供たちがしているすばらしいことすべてに目を向ける。できるかぎりのことをしてさいれば、本当にそれでじゅうぶんなのだ。p150
家庭教育だと、「私の教育法間違ってないかしら?」と不安になることもあるでしょう。
でも、“できるかぎりのこと”をしていれば大丈夫とのことです。
逆に言えば、“できるかぎりのことは、やらなくてはいけない”ということです。
ここ、重要なところかと。
実践的なアドバイス
著者の家庭では4歳までに勉強を始めて、そして高校課程を終えるのは11歳か12歳とのことです。
- 4歳になったら文字の書き方と読み方を教える
- やさしい本を読ませ、字を書き写させる
- 6歳までに四則演算を教え、やさしい本を一人で読むように促す
- 8歳までに聖書の真理を学ばせ、それを言葉で表現させる
- 代数の勉強を始め、子ども向けの伝記や科学の本を読ませる
- 書き取りは減らし、独力で文章を書けるようにしていく
- 10歳までに聖書を一人で読めるようにし、自分が何を信じ、なぜそう信じるのかを理解させる
- 一般向けの本も読ませる
- 12歳までに高校レベルに相当する本を学習し終えている
といった感じです。
聖書を読ませるところが、日本とは大きく違うところですね。
この間に、子どもがどんな分野に興味があるか?を見定めて、その分野の本を与えるようにするのも大切なことだそうです。
親に学歴がないとホームスクーリングは無理なの?
著者はサンタクララ大学に合格したいましたが、大学には進学せず、高校時代の恋人と結婚して母親になる道を選びました。
また、大学を卒業していればよかったと感じたことは一度もないとのことです。
ホームスクーリングに学歴は関係ないってことですね!
それにアメリカの大学に比べて日本の大学は、“入学したって勉強しない”のですから、大学なんて関係ありません!
まとめ
この記事では『学校に通わず12歳までに6人が大学に入ったハーディング家の子育て』についてメモしてきました。
親として、素晴らしい教育をしているなぁと思います。
万人にホームスクーリングはオススメできませんが、著者のような考えで子育てができるならホームスクーリングもいいかと思います。(って、日本ではまだ認可されていませんが)
最後に簡単に著者たちの子育て法をまとめます。
- 字の読み方を4、5歳で教え始める
- 本をたくさん読ませる
- 子どもが進んで読む本があれば、その内容について会話し、同じ分野の本をどんどん与える
- 文章は毎日書かせ、直してあげる
- 8歳か9歳で高校レベルの本を読めるようになるので、それを与える
という感じです。
アメリカは飛び級で大学に行けますが、日本では飛び級制度がないため、著者たちの子育て法をそっくりそのまま真似ることはできません。
でも、ホームスクーリングを考えるご家庭は「日本の大学って笑」くらいに思っているでしょうし、実際そうなので、さっさと日本から飛び出しちゃうのがいいのかもしれませんね〜!
今回の記事も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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