昔の生物にとって酸素は毒だった理由を知ってますか?

酸素は生物にとって毒 学びに興味を持ちそうな雑学・豆知識
本サイトはプロモーションが含まれています
スポンサーリンク

「酸素は生きるために必須のものである」。

今でこそ酸素は人間にとってなくてはならないものであり、反対に人間が吐く二酸化炭素は地球温暖化にとって悪影響だから、悪者扱いされています。
しかし、昔々の地球ではそれが逆でした。

その理由がわかるでしょうか?
ということで、今回の記事では『酸素の毒性』についてになります。
今回の記事も学問に興味を持ってもらえたらな!という思いのもと、書いていきます〜。

スポンサーリンク

過酷すぎる初期の地球の環境

小さな惑星が衝突を繰り返し、その塊が徐々に大きくなり地球となりました。
そのため当時の地球は、衝突のエネルギーで岩石が溶けマグマの海で覆われていたと推測されています。

あまりに高温のため水は全て水蒸気に変わり、大気は二酸化炭素と水蒸気で満ちていました。
そんな地球ができたのは46億年前のことです。

徐々にマグマが冷え水蒸気が水に変わり、それで海ができました。
その海の中で最初の生物が誕生したと言われています。

当時の地表ではオゾン層がないので、強い紫外線が容赦なく降り注ぎ、生物が生きることのできない環境でした。
海の中であれば紫外線が軽減されるので、紫外線が強すぎず、また弱すぎないところなので、生物が誕生したと言われています。

初めての生物が誕生したのは地球ができて8億年後のことで、バクテリアであるとされています。

海で長いこと暮らすバクテリアたち

今は地球にオゾン層という防壁があるので、太陽からくるおびただしい量の太陽光などを防いでくれています。
それで私たちは地上で生活できるのですが、もしこの防壁がなかったなら細胞中のDNAがずたずたにされ生きていくことはできません

当時の地球はその防壁がないので生物たちは海の中で生きていたのでした。(水が太陽光などを防ぐため)

スポンサーリンク

太陽光と二酸化炭素が豊富だったので

今では植物などが光合成をしてエネルギーを作り出しているのは当たり前のことですが、38億年前の地球ではそれが当たり前ではありませんでした。
海で暮らすバクテリアは海底火山から噴き出る硫化水素などの化学物質をエネルギーとし、有機物を得ていました。

そこで生物たちは海の中にある豊富な二酸化炭素と、海の中でもうっすらと降り注ぐ太陽の光をエネルギーにすることができないかな?と考え、光合成を誕生させたのです。
光合成により二酸化炭素を原料に太陽の光をエネルギー源として有機物を作っていき、その副産物として酸素が作られました。

生物が増えるとともに副産物としての酸素もたくさん地球上に増え、これが当時の生物の環境に大きな影響を与えました。
酸素は紫外線と反応しオゾンを作ります

それが積もり積もって地球の表面にオゾン層を形成し、オゾン層ができたとなると生物のDNAをずたぼろにする太陽光を防げるので、生物が海の中から陸へと進出していくのでした。

副産物の酸素は当時の生物にとって猛毒

酸素は猛毒であり、活性酸素を無毒化する能力がなかった多くの生物はそこで死に絶えたのでした。
無毒化する能力を形成できた生物の子孫として私たち人類がいるんですね〜。

酸素が毒の理由

酸素は元素の中で電子を引き付けやすい性質をもっています(電気陰性度が高い)。
そのため電子を奪われることによって細胞のDNAの構造が壊れてしまうのです。

『酸化』と聞けばイメージしやすいかもしれません。
酸化することで鉄は茶色く錆びます、リンゴも切り口から茶色に変色していきます。

酸素は反応性の高い元素ですから、人間だってそれに対する機構がなければ鉄のように錆びることになります。
人間の細胞にはミトコンドリアという細胞内小器官があり、それが細胞の中で酸素からエネルギーを取り出してくれているのです。

スポンサーリンク

まとめ

いかがだったでしょうか?
今回の記事は『酸素の毒性』について書いてきました。

酸素が猛毒なんて今の私たちには「え?マジで?普通に吸ってるじゃん!」と疑問に思うのも当然ですが、人類は酸素を「使えるように」進化してきたのですね。

今ある当たり前が、昔は当たり前ではないことってたくさんあります
『平和』なんてのもそうですよね。

今の当たり前を知るには、過去を知るしかありません。
「歴史を勉強する意味なんてない!」と思っている学生の方も多くいますが、この記事を読んでもらえたなら、多少は過去のことを学ぶ意味があると思ってもらえたのではないでしょうか?

本日も最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました。
この記事を読むことで、子どもたちに『科学』や『勉強』の興味を少しでも与えることができたらなと思います。

こういうことを考えることで、『思考力』を鍛えていくことができます。
「なんでだろう?」を大切にして、答えのないような問いに挑戦する気持ちを持ってみてください!

AIやロボットが発達する中、私たちの仕事はどんどんと変化していくと予想されます。
特に予想されているのが、単純作業はロボットやAIに取って代わられるということです。

これからの時代だからこそ、『人間だからできる仕事』が必要とされるんですね。

コメント