人間はそもそも群れで生きる動物になります。
今では「核家族が普通」みたいな思い込みがありますが、核家族は人間の歴史から見ると異常とも言えるものです。
保育園足りない問題も、お金がない問題なども、その多くは核家族による、お父さんとお母さんだけで、家族を養っていくという厳しさからきています。
核家族の問題はいろいろありますが、今回の記事では「母親の過干渉が子供に与える影響」について書いていきます。
母親の過干渉は子供の成長を妨げる
多くの母親が勘違いしていることですが、「子供は母親が育てる」と思い込んでいます。
核家族化が進む中では、そのような考えになるのは仕方がないことでしょう。
でも、子供の成長というものは、本来であれば、おじいちゃん、おばあちゃん、お母さん、お父さん、親戚、周りの人たち、で育てていくものです。
でも核家族で過ごす家族は、仕事で帰りが遅いお父さんしか頼る人がいません。
そうなると必然的にお母さんのみで子供を育てていくことになってしまいます。
だからすごく子育てが大変になってしまってるんですよね。
昔であればすぐに祖母に頼れていたのに、今は頼ることができずに、自分のみで育てていくことになります。
そういう母親の姿は「すごいなぁ」と思うのですが、その頑張りすぎは、知らず知らずのうちに子供への過干渉に繋がっているのです。
しかもこのケースは少なくありません。
「子供をしっかりしつけないと!」という思いから、ついつい過干渉が引き起こされます。
最初は意識して子供に「こうしなさい」と接していたのが、いつのまにか無意識のうちに「こうしなさい!」という行動をとってしまって、子供の行動を先回りして決めることが癖になってなっている場合があります。
- 着る服
- 履く靴
- 遊ぶおもちゃ
- 座る場所
- 見るテレビ番組
- 食べるもの
などなど、決めることはある程度は必要ですが、なんでもかんでも母親が決めていたら、子供の自主性や自立心を育むことができます。
子供の行動を決めることが普通、母親の言うことを聞くのが普通という環境で育った子供は、いわゆる「指示待ちの人間」になってしまいます。
失敗してもいいから子供に選ばせる
「子供に失敗をさせたくない」
「子供に恥ずかしい思いをさせたくない」
という愛情から、子供の行動を先回りして、それを防ぐような行動をしてしまいます。
しかし、そんな母親たちが知っておかなくてはならないことがあります。
「ほとんどの親は、子供より長く生きることはできない」ということです。
なんでもかんでも子供のお世話ばかりしていて、それに子供が慣れきってしまってはダメなのです。
だって、子供より先に親は死ぬのですから。
親が指示をしないと行動できない子供に成長させてしまって、自分が死んだらどうするんですか?
お墓の前で「お母さん、これから私はどうすればいいの?」のような情けない大人に成長させたくはないですよね。
そうであるならば、失敗してもいいから、恥ずかしい思いをしてもいいから、子供に選ばせてあげるべきです!
自分で選んだ結果は、自分で引き受けなくてはなりません。
それがいい結果でも、悪い結果でも、それを受け入れる力を育ませるべきなんです。
良い結果であれば、「自分の選択は正しかった」と、自信がつきますし、悪い結果であれば「次からどうすればいいのか」を考えるようになります。
もし母親が全てを決めてしまったのであれば、悪い結果の時は「母親のせいだ」と、何でもかんでも人のせいにするようになってしまいます。
参観日を全力でやる親
こんな話を聞いたことがあります。
小学1年生の我が子の、初めての参観日。
そこでは、お花の絵を描くという授業がありました。
参観日ということで、子供が絵を描くのをご両親の方々が手伝ってあげてくださいということでした。
そこで、全力で自分でお花の絵を描いてしまう親がいるんですって。
子供に書かせるのではなく、
- お花の形はこう!
- 色はこう!
- 紙の真ん中に大きく描くのよ!
と、子供が描くのではなく、ほとんど親が描いちゃったのだとか。
じゃあ子供はその間どうしてるかというと、親が描く姿を見ているだけなんですって。
親の過干渉って恐ろしいですよね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回の記事では『親の過干渉が引き起こす子供への弊害』について書いてきました。
子供に捧げている愛情が、いつの間にやら子供の成長を間違った方に向かわせている場合があります。
親が死んでも、子供が遊んで暮らせるくらいの財力があるのであれば、過干渉的な育て方をしてもいいのでしょうが、そんな家庭はほとんどありませんよね。
そうであるならば、親が死んでも、大変な社会になっても、たくましく生きれるような大人へと成長してもらいたいはずです。
そんな成長を遂げさせるためには、『小さいうちから自分で決定させる』という経験をさせてあげてください。
自分で選んで決めること、つまり『自己決定』の経験は、自立を促すだけでなく、自己肯定感を高めます。
自己肯定感が高い子供と、低い子供とでは、勉強や運動の意欲・友達づきあいに、影響が出てきます。
と言っても、子供が小さいうちに、全ての選択を子供に決定させるのは、さすがに無理があります。
それほど子育てって暇じゃありませんからね(´・ω・)
忙しい子育てをする上で、どうしても母親が決めた方が効率が良いので、子供に決定権を与えないことが常習化してしまいますが、そこに1つでも子供が決定できる選択肢を与えてあげてください。
そして、子供が大きくなるにつれて、その決定できる機会を増やしていくことがいいと思います。
今回の記事も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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