学校で過ごすことの大切さ【ジェームズ・ヘックマン博士の研究】

学校教育 非認知能力 教育
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日本の学校教育が終わってると聞くけど、実際のところどうなのかな?

そんな疑問に答えます。

日本の学校教育は先進諸国と比べて遅れていると言わざるを得ないでしょう。いまだに工場労働者養成機関の名残で暗記偏重教育ですから・・・。

 

しかし、学校教育も“ある意味”ではすごく重要になります。このページではノーベル経済学賞受賞者のジェームズ・ヘックマン博士の有名な研究を紹介したいと思います。

 

参考にした本はこちら。

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学校で過ごすことの大切さが分かる研究

アメリカでは1990年代後半、高校終了同等資格(GED)が急速に広まりました。なぜかというと、高校を中退した人が高校卒業と同等の資格を得られる手段の一つだからです。GEDにより、高校を中退したとしても大学への道が開かれるのです。(日本でいうと大検です)

 

これを極端に言ってしまえば、「知的水準が高校卒業程度であれば、高校を卒業しようとしなかろうとどっちでもよくない?むしろ、高校の知識を自分で身につけれるのであれば、学校に行く時間無駄じゃない?」ということです。

学力テストは高校卒業者も高校終了同等資格者(GED)も変わらない

ヘックマン博士が国家規模のデータベースを分析したところ、学力テストのスコアは高校終了同等資格者は高校卒業者にまったく劣らないことが分かりました。

高校卒業者とGED合格者では将来に差が出ていた

学力では差が見られませんでしたが、それ以降を見ると大きな差が出ていました。

  • 年収
  • 失業率
  • 離婚率
  • 違法ドラッグの使用率

など、将来的に重要であろう数字は、高校終了同等資格者の方が圧倒的に悪かったのです。そして、高校終了同等資格者は、高校中退者よりかなり知能が高いにも関わらず、高校中退者とそっくりな結果だったのです。

将来における決定要素は学力ではなかった

この結果は、「勉強ができれば将来は安心だ!」という知能至上主義者にとっては頭を抱える難問となりました。

人生を改善する手段として長い目で見たときに、GEDは本質的に役に立っていなかった。どちらかと言えば若者を安易な中退へと誘導するマイナスの効果があったかもしれない。ヘックマンにとっては、この結果は頭を悩ます難問だった。多くの経済学者同様、ある人物の先行きがどうなるかを考えるときに信頼のおける決定要素は学力だけであるとヘックマンも信じていた。しかしいま、テストの得点が良くても人生になんらいい影響のない人々のグループ『GEDテストの合格者たち』を発見してしまったのである。p11

ヘックマン博士が結論づけたもの

ヘックマン博士は学力の他に、以下の能力が必要だと結論づけました。

  • 報われることの少ない退屈な作業にあたる時の粘り強さ
  • 喜びや楽しみを先送りにできる能力
  • 計画に沿ってやり遂げる力

 

ヘックマン博士はあるレポートにこのように買いています。

「GEDは、意図せずして、頭がいいが粘り強さと規律に欠ける中退者と従来の中退者を区別するテストとなった。GEDテストの合格者は先のことを考える能力や、作業にあたる際の粘り、環境への適応能力を欠いたただの物知りである。」p10

おわりに:学力だけが子どもの将来を決めるわけではない

学校は勉強するとことですが、学力のみを高める場所ではありません。人との関わり合いなどなど、認知できない能力を高める場所でもあるのです。非認知能力というやつです。

 

学力ももちろん大切ですが、それだけではないということです。日本の学校教育は終わっているかもしれませんが、子どもが非認知能力を高める場所としては、学校に通うという選択肢しかありません。そこが今の教育の難しいところです。

 

学校以外で非認知能力をどうやって高めていけばいいのか?それはたくさんあります。

  • 家族で旅行に行く
  • 家族でキャンプなどする
  • スポーツクラブに入る

などなど、やろうと思えばいくらでもあります。でも、一番簡単なのが学校に通わせることなのです。こういう環境に子どもを連れて行くのは・・・親の努力次第・・・という、忙しい核家族にはなんとも大変な話になってしまします。

 

ちょっとでいいですので、学校以外の環境を作ってあげてください。それでは!

 

非認知能力を鍛える方法について>

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