【GRIT】やり抜く力の伸ばし方とは?意図的な練習を心がける

教育
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才能よりも大切なGRIT(やり抜く力)。

これの伸ばし方はあるのでしょうか?
ということで今回の記事では『やり抜く力の伸ばし方』について書いていきたいと思います。
今回の記事もアンジェラ・ダックワースさんの著書『GRIT やり抜く力』を参考にしています。

前回の記事では、『やり抜く力の視覚化方法』について書きました。
合わせて参考にしてみてください⇨やり抜く力の可視化

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やり抜く力は遺伝的なもの?

やり抜く力が遺伝的に決まっているのか、それとも後天的な環境で決まるのか?

これの答えとしては、『どちらも影響がある』というのが、親切な回答になります。
やはり今の現代科学をもってしても、わかっている部分とわからない部分があるのです。
とりあえず今の科学で分かっていることは、やり抜く力は、遺伝的影響、環境的な影響の相互作用を受けているということです。

社会的相乗効果

ニュージーランドの社会学者、ジェームズ・フリンさんの面白い発見をご紹介しましょう。

フリンさんは100年前と現代の人々の知能指数(IQ)を比べると、今の人々の IQが高くなっているといいます。
100年前の人々が今のIQテストを受けると、平均IQは70になり、一方現代の人々が100年前のIQテストを受けると平均IQは130になるのです。

「信じられない!」と思うのは当然のことでしょうが、技術の進化に目を向ければ簡単にわかると思います。
今では誰もがyoutubeを見れば、一流スポーツ選手の動き方を学ぶことができるし、TEDを見れば最新の情報を手に入れることができます。
そして、クラスの誰かの運動や思考力のレベルがアップすると、周りの生徒もそれにつられて上がっていくのです。
このスキル上達の好循環をフリンさんは「社会的相乗効果」と呼びました。

これから分かることは、環境が子供に与える影響が大きいということです。
一流大学に入れたいのであれば、一流高校に入学させるべきですよね。
「勉強するのが当たり前」と「勉強やってるやつはダサい」と、全く違う環境が存在するのは確かですから。

やり抜く力を伸ばす

それでは本題のやり抜く力を伸ばす方法についてみていきましょう。
アンジェラさんは多くの研究から、成功者たちには4つの特徴があり、それらが合わさってやり抜く力を発揮していることを突き止めました。

  1. 興味(好きなことをやるから情熱が生まれる)
  2. 練習(昨日よりも上手くなるように)
  3. 目的(自分の仕事が個人的に面白いだけでなく、人々に役立つと思えることが必要)
  4. 希望(挫折から立ち直るには希望が必要)

言われてみれば「あたりまえじゃん」と思うようなことばかりですね。
でも『やり抜く力』を伸ばしたいのであれば、この本を手に取ることをお勧めします。

興味の見つけ方

『興味』がなければ、そもそもやる気も出ません。

では、どうやって自分にとって興味のあるものが見つかるのでしょうか?
子供は小さすぎて、自分に興味あるものはわかりません。
しかし中学生ごろになるとぼんやりと興味なるものがわかってきます。
どういうことかというと、興味あるものを見つけるのは、自分の内側からではなく、外側から見つけてくるということです。
自分の内面にあるものと外の世界にある物が結びつくことによって、興味が生まれてきます
だから「興味あるものがない」と言う人は、単に外の世界にあまり接してないだけです。

子供に興味関心を持たせるためには、やはり周りの環境が大切です。
親や教師、コーチなどが子供に様々な体験を与えることで、子供の興味の幅が広がっていくからです。

努力の前に楽しませる

たとえ興味があるものが見つかったとしても、努力がなければ、上達はしません。
ただ興味があるからといって、ただそれが好きだからと言って、それをやるだけではうまくはならないんです。

なおさら、興味のないことをひたすら必死にやったとしても上達するわけはありません
だから必死に努力する前に必要なことは、それを楽しむことです。
子供が小さいうちは興味を持ったことに対して努力をさせるのではなくて、ひたすら楽しませる、もっともっと興味がわくように遊ばせる方が良いです。

興味を持つことの初期段階では、面倒見の良い優しい指導者をつけるのが良いことがわかっています。
最初の学びを楽しく、満足感の得られるものにすることが、興味を持つ初期段階でとても大切になります。
この初期段階でいきなり厳しい指導者をつけると、興味を持つ前にそれを嫌いになりますからね(´・ω・)

成功するための練習とは?

成功するためにはどのような練習を行えばよいのでしょうか?

アンジェラさんが何十人もの成功者にインタビューを行った結果、全ての成功者がやっていることがわかりました。
それは、

『改善』

です。

改善できるかどうかで、

  1. その道のエキスパート
  2. 二流で終わる
  3. 途中で脱落する

が決まってしまいます。

スキル上達と年数の関係

この差を分ける練習とは改善とは一体なんなのでしょうか?

『意図的』な練習が必要

エキスパートになるか、二流になるか、脱落していくか・・・その違いとは?

エキスパートになる人が『単純に練習時間が並外れて多い』ということではなく、エキスパートになる人たちの練習方法が違うということがわかりました。
エキスパートたちは『意図的な練習』を組み込んでいるのです。

  1. 具体的な弱点克服のための目標を設定
  2. パフォーマンスが終わると、すぐにできなかった部分のフィードバックを求める
  3. 改善すべき点をうまくなるまで何度でも繰り返す

この1~3を繰り返し行うことがエキスパートになる秘訣なのです。

試験勉強なんかもそうですよね。
テストを解いた後、すぐに自分の分からなかった問題を解きなおす人は、やっぱりよい大学に進学していきます。
「テスト終わった!疲れた〜。今日は休憩しよ!」という人はいつまでたっても、分からなかった問題を解くことができません。

しかし、この意図的な練習はどれだけ頑張っても一日に3~5時間が限界になります。
1回の練習あたりでは、意図的な練習は1時間が限度で、そのあとは必ず休憩が必要になるのです。
自分が苦手としていることをやるのですから、そんなに何時間もできるわけありませんよね?

ルーティーン(習慣)を決める

『意図的な練習』を最大限に活かすために、アンジェラさんは『習慣化すること』を提案しています。

  • 毎日
  • 同じ時間に
  • 同じ場所

で、意図的な練習を行うことを習慣付けるのです。
『意図的な練習』とは自分の弱点を克服するためのものですから、取り掛かるためには思い腰を上げなくてはなりません。
しかし、意図的な練習をルーティンに組み込むことで、重い腰を上げなくても自然と練習に取り掛かることができるようになるということです。
もちろん習慣化するためには、歯を食いしばって頑張らないといけない期間があります(´・ω・)

『習慣化する』という事は、脳科学的にもすごくいいことです。
というのも、人の意思力は有限だからです。
「何かをやろう」と決めるだけで意思力を使ってしまいます。
だから意図的な練習をやろうと思うだけで、意志力を消費してしまうのです。
しかし、習慣化することによって「やろう!」と思わなくても自然と体が意図的な練習をする体制に移れるので、『意志力を他のところで使える』ようになるのです。

他者を目的にする

やり抜く力の強い人は、他の人々に役立つような生き方をしたいという傾向が著しく高いことがわかっています。
つまり、やり抜く力が強い人は、自分の興味あることを自分のためだけにやるのではなく、自分の興味あることが人にも役立つという目的を見出しているのです。

目的を見つけるためには?

スタンフォード大学の心理学者ウィリアム・デイモンによれば、『確固たる目的』を抱くようになった人は、若い時に目的を持った生き方の手本となる人物(ロールモデル)に出会っているといいます。

簡単に言えば、「あの人のようになりたい」と子供が思えるような大人に出会うことが大切なのです。
これは私がよくいうことですが、子供に夢を持ってもらいたいのであれば、親が夢を持っている必要があるんですね。
努力する子供に育ってもらいたいのであれば、親自身が努力し続ける必要がありますし、勉強する子供に育てたいのであれば、親が勉強し続けるしかありません。

『体現する』

子供に言うことと、自分がやっていることブレがないということが、教育には必要でしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか?
今回の記事では『やり抜く力の伸ばし方』について書いてきました。
やり抜く力の出発点は、『興味を持つこと』です。
そのためには子供に色々と経験させてあげる必要があるのですが、これは親の努力次第かもしれませんね。

子供のやり抜く力を伸ばしたいのであれば、ぜひこの本を手にとってみてくださいね(`・ω・´)”
参考にできる点が多々見つかると思います!

今回の記事も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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