これからの時代ってどう生きればいいんだろうか?AIやロボットがとても発達するって言うし。
その疑問に答えます。
ただ、誰しもが正確な未来予測などすることはできませんので、このページで書くことは大まかな方向性になります。大まかな方向性を知って、自分人生設計、子どもの教育設計をするのがいいでしょう。
ではまず、一番重要なことを。
「学校教育に期待するな」
この姿勢がこれからとても重要になります。その理由についてまずは書いていきます。
*このページの内容は話が難しくなりそうなので、マイルドにするためにもキャラクターを使います。
質問担当がこちら↓↓↓
気になるところが見つかったらワイが質問していくでー。
解説担当がこちら↓↓↓
できる限り分かりやすくなるような解説を心がけるよ!
キャラクターを使うことで少しでも分かりやすくなれば幸いです。
なぜ学校教育に期待してはいけないのか?
なんで学校教育に期待しちゃダメなの?
それはだね・・・
学校教育に期待してはいけない理由は、「日本の学校教育が遅れているから」です。
同様のことを東進衛星予備校講師の林修先生も言われてます。
上官の命令を忠実に聞く兵士を育てるのが学校の始まり
学校教育が遅れているって言われてもピンとこないなぁ?
そうかもしれないね。それを理解するために、まずは学校の成り立ちを考えてみよう。
そもそも学校というものは明治に作られました。その理由は、欧米諸国に対抗するためです。
明治時代では弱い国は欧米列強に支配され、植民地化されるという危険性がありました。そのため、強い国を作ることが国家としての最重要課題だったわけです。
上の人(上官や先生)が言う命令をただ忠実に聞く兵士を育てるために学校は役立ちました。
戦後は工場労働者養成機関へ
戦後も学校教育は変わりませんでした。『上官の命令を忠実に聞く兵士』から『上司の命令を忠実に聞く工場労働者』へと変わっただけでした。
当時は戦争で日本が疲弊し、モノがない時代でした。そんな時代ではモノをたくさん作り、売ることが、日本を成長させるために合理的な考え方でしたので、学校教育はプラスに機能していました。
なるほど。戦争後も上の人の命令を聞いて忠実に実行すると言う働き方が、プラスに働く時代だったんだね。
そういうこと。でも今の時代は・・・
しかし、今の時代はモノに溢れ、モノを作っても売れない時代です。また日本は戦後の復興により先進国の仲間入りをし、そのため人件費が上がりました。
人件費が高い国でモノを作るとモノの値段を上げなくてはいけません。価格が高いモノを消費者は購入しません、だから、中国やインドのような人件費の安い国に工場を作りモノを作る方が合理的になりました。
つまり、日本でモノを作ることはコスパが悪いってこと?
その通り。人件費が高い、土地が高い、物価が高い、こんな国で工場を作ってたくさん人を雇うことは合理的な考えじゃないんだ。
戦後40年間くらいは機能した、工場労働者養成機関としての学校は終わりを迎えているのです。
学校教育でしていること
今までの学校教育は上官の命令に忠実な兵士を育てるため、上司の命令を忠実に聞く工場労働者を育てるための機関としては、うまく機能しました。そのような軍人や兵士を育てるために、
- 読み書きそろばん
- 上の人の命令にはただ従うこと
- ミスをしないこと
- 早く問題を解くこと
- 周りの人と同じ行動をとること
などが、しっかりと教育されたのでした。しかし、これが時代遅れなのです。その理由をこれから見ていきたいと思います。
AIやロボットが進化する時代の学校教育
上記では「そもそも工場労働者が日本では必要なくなっている」と言うことを書きました。それに追い打ちをかけるように、AIやロボットがこれからは登場する時代です。
AIの進化は凄まじく、将棋AIポナンザは71手という短い手で佐藤天彦名人を下しました。
将棋では駒が動く範囲が限られており、王の逃げ場がなくなったら負けといるルールがあります。そのルールさえ理解できればあとはAIの独壇場になります。
駒がとる行動を何万通りも計算し、王を取り囲むための戦術を短い時間で判断できるAIに人間がどうやって立ち向かえばいいのでしょうか?
- 短い時間で
- できるだけ早く
- しかも正確に
という能力において人間はAIに勝つことができません。
え?AIってそこまで進化してるの?
そうなんだ。僕たちの想像もつかないような頭のいい人たちが集まって日夜AIの研究に力を入れているからね。予想もつかないようなスピードでAIは進化してるんだ。
将棋のプロが負けちゃうんだよね・・・?
そうだね。将棋にしろ、チェスにしろ、囲碁にしろ負けてるね。早く正確にミスなくという能力で人間はAIに圧倒的に劣るんだ。
え?でもそれって今の学校教育で求められてることじゃない?試験とかってそうだよね?制限時間内にミスなく正確にたくさんの問題を解くことを求められてるよね?
そう。だから学校教育に期待するのは危険なんだ。
変わらない学校教育と学校教師
もちろんAIやロボットの進化のスピードを理解しており、「このままの学校教育じゃダメだ!」と考えている先生はいます。しかし、限りなく少ないのが現状です。
そうなの?危機感を抱いている学校の先生って少ないの?なんで?
1つの理由としては、学校の先生に憧れを持った人が学校の先生になってるからだろうね。つまり、学校教育になんの疑問も持たないまま「あの先生みたいになるんや!」という気持ちで先生になってる人が多いからかな。「学校教育ってなんか変だよね?」と感じる人は学校の先生にはならないんだ。
学校の先生は“自分の担当している教科”については詳しいですが、それ以外のこと、例えば社会のことなんかは無教養です。
そしてごく少数の学校の先生が「このままじゃダメだ!」と思っても、学校現場というものは変わりません。相変わらず、工場労働者養成機関として機能し続けているのです。
ゆとり教育が失敗した理由をご存知でしょうか?今の教育界では“アクティブラーニング”というものが流行っていますが、これは名前が変わったゆとり教育のようなものです。
ゆとり教育の失敗を理解せず、反省しないままアクティブラーニングを始めたとしても同じように失敗を繰り返すだけでしょう。
学校教育と学校の先生が変わらないのであれば、自分が変わるしかありません。高校生であれば自分で自分の人生を舵取りしなければならないでしょう。そして、まだ小さい子どもを持つ親御さんならば、学校教育を盲目的に信じてはダメです。
学校教育に期待してはいけないってこういうことからなんだね。
そう。学校教育というか組織はなかなか変わらないんだ。子どもたちの未来を考えるより、自分の仕事の忙しさや給料を考える人の方が多いんだね。でもそれが人間なんだ。
AIやロボットの脅威
AIの脅威のいくつかの例を挙げておきます。
- 2015年の段階で、欧米の先進的な法律事務所では、人工知能が何百枚もの契約書の中から、見直すべき箇所を見つけている→これは従来は若手弁護士たちの仕事だった
- 交通情報と顧客動向を分析・学習することで、タクシーがどの道を流すと乗客を得る確率が高いかをアドバイスできるようになった→従来はベテランの勘と呼ばれるものがAIができるようになった
- バクスターというロボットは簡単な動作しかできないが、プログラミングが簡単で、1回教えればずっとその動きができるようになる→人間だったら文句を言うような仕事を、365日24時間続ける→ある仕事では「バクスターより安い賃金でいいか?」と言うのがアメリカでは雇用の条件になっている
- ピルピッカーという薬を処方するロボットもある→薬剤師は処方ミスをするがピルピッカーはほとんどしない
- 無人戦闘機は人が耐えられないようなGでも旋回ができる→戦闘機のベテランパイロットにドッグファイトで勝利
身につけておくべき3つの能力
AIやロボットが進化する世の中で身につけておくべき能力ってなんなのかな?
それはとても難しい質問。よく言われることは、“人間らしい能力”だね。
小学校・中学校・高校もそうだけれど、大学教育にも期待してはダメです。なぜなら、今の大学教育で教えているのは、基本的に学歴的能力であって、AIやロボットに代替可能な能力だからです。
世界経済フォーラムのダボス会議に出席されている田坂広志氏は、これからの目指すべき能力を3点指摘しています。この3つの能力は、ダボス会議に出席する多くの指揮者が共通して考えていることです。
その3つの能力とは、
- クリエイティビティ
- ホスピタリティ
- マネジメント
になります。それぞれ具体的に見ていきましょう。
クリエイティビティ
クリエイティビティとはよく聞く言葉かと思います。創造的な力のことです。AIやロボットが簡単な仕事をやってくれる(例えば事務作業)ので、人間は人間にしかできない能力を磨いていけます。
ホスピタリティ
ホスピタリティとは対人的能力のことです。
対人的能力は3つの部分から構成されます。
- 傾聴力
- 伝達力
- 共感力
マネジメント
マネジメントとは業務管理能力のことです。ただ、業務管理はAIの得意分野でして、旧来のマネジメントとはニュアンスが異なります。
これからの時代に必要なマネジメント能力とは人間にだけできる心のマネジメントになります。例えば、
- 互いに協力しあって優れた仕事を成し遂げられるようにすること
- 仕事に意味と意義を見出し、働きがいや生きがいを感じられるようにすること
などです。心のマネジメントはまだまだAIにできない分野です。
詳しくは田坂広志さんの著書『東大生となった君へ』を参考にしてください。
おわりに:AIやロボットを使いこなす人間に
長くなりそうなのでこのあたりで終わろうと思います。
- 目指すべき働き方
- なくなりそうな仕事
などについては、また別の記事で書こうと思います。
さて、この記事の内容をすごく簡単にまとめます。
- 一番言いたいこと→学校教育が時代に合っていない
- 日本に工場労働者はもうあまり必要ない
- 単純作業はAIやロボットによって代替される
- しかし、学校教育は昔のまま変わらない
- 親自身が、自分自身が変えていくしかない
ということでした。
AIやロボットに仕事を奪われると聞くとすごくマイナスなイメージがありますが、それは「やりたくない仕事はAIやロボットがやってくれる」というプラスの意味でもあるわけです。
AIやロボットが得意な土俵で競争せずに、AIやロボットを使ってやりたくない仕事をやってもらい、自分だけができる仕事に熱中することが大切になります。
最後に、これからの時代の目指すべき生き方を簡単に紹介しますと、見習うべきはアスリートやらアーティストやらです。
例えば、ウサイン・ボルト選手を例にとってみましょう。車を使えば誰だってウサインボルト選手より早く長く走れるわけです。しかし、人々はウサイン・ボルト選手に熱狂します。
それはなぜか?
人がやるからこそ価値があるものだからです。
これを理解するのは難しいのですが、“人ってそういうことに熱狂する生き物”でして、そういう遺伝子が組み込まれているのです。人が喜ぶもの、楽しむものを見つけ、それらの能力を鍛えていくのがいいかと思います。それでは!
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