「東大生の6割が小学校時代にスイミング教室に通っていた!」
この言葉を聞いてどう思われますか?
「子どもをスイミングに通わせなきゃ!」って思ったお父さん・お母さん、ちょっと待ってください。相関関係と因果関係について理解できてないようなので、ここでしっかりと関係性を学んでおきましょう!
相関関係と因果関係
2017年3月7日のプレジデントオンラインで「水泳で本当に頭が良くなるのか?」東大生の6割が「小学生時代にスイミング教室」という記事がありました。引用してみると、
実を言うと、東大生に聞いた小学生時代の習い事ランキングの2位は、楽器系だった。
1位水泳と2位楽器に共通するのは、正しい姿勢。一般に姿勢のよさは頭脳への血流をよくすると言われている。こうなると、我が子の習い事を水泳や音楽系にすれば、ぴしっと姿勢もよくなり、おまけに東大合格への道も開けるかも、と期待したくもなるが、東大生は小学生時代に学習塾の「公文」に通っている率も高いとの報告もある。また、複数の習い事(勉強系含む)をしたほうが頭のいい子が育つという専門家もいる。
結局のところ、言えるのは東大への切り札的習い事はわからないということ。よって、あれもこれもやらせようと親が欲張ってもしかたがないということ。子供本人が楽しめて達成感や自己肯定感を味わえるような習い事をするのが一番ということなのだろう。
まぁなんとも言えないふわっとした文章で締めくくられています。
運動することと脳の関係性は分かっているのですが、『スイミング』と『東大に入学すること』に、どれだ関係性があるのかを調べるには『スイミング教室に通ったことのある学生のうち何人が東大に入学したか』を調べないことにはわかりません。
『東大生の6割が小学校時代にスイミング教室に通っていた』というのは、『東大生の6割が小学校時代にコンビニに入ったことがある』と同じくらい適当なフレーズです。
こんなもの作ろうと思えばいくらでも作ることができて、
- 東大生の6割が小学校時代にお父さんとお風呂に入っていた
- 東大生の6割が中学時代に塾に通っていた
- 東大生の6割が高校時代に母親のお弁当を持参していた
などなど笑。
一見すると関係性がありそうに見えるけど、直接的な原因と結果がわからない関係性のことを『相関関係』と言い、反対に、きちんと原因と結果が分かっているものを『因果関係』と言います。
全国のお父さん・お母さん、お子さんを東大に入れたい気持ちは分かりますが、こういう怪しげな言葉に騙されないようにしてくださいね。
ちなみに・・・運動することは脳にとってもいいので、『スイミング』はオススメです!笑
最後に、「読書と学力の関係性」についてはどう思われますか?
気になる方は過去記事を参考にしてみてください→読書と学力の関係性はあるのか?相関関係と因果関係について理解しておこう
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