メタアナリシスとは?教育関係者も知っておきたいエビデンスの話

メタアナリシスとは?教育関係者も知っておきたいエビデンスの話 教育
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メタアナリシス(メタ分析)が重要っていうけれどどういう意味なんだろう?

そんな疑問に答えます。

メタアナリシス(「メタ分析」ともいう)は、エビデンス(科学的根拠)の1つです。現代はエビデンスが非常に重要視されております。いうまでもなく「科学的根拠なき主張」は恐ろしいからですね😅

 

例えば、お医者さんが「科学的根拠ないけれど、この薬飲んでおけばOKだよ!雰囲気でOK👍」なんて言ってきたら怖いですよね?人の命に関わる医療業界は特にエビデンス重視なのですが、その考え方が医療業界以外にも浸透し、エビデンス重視になっています。

 

  1. EBM(evidence-based medicine):科学的根拠に基づく医療
  2. EBPM(evidence-based policy making):科学的根拠に基づく政策形成
  3. EBE(evidence-based education):科学的根拠に基づく教育

というふうに人の命に関わったり、国民の生活に関わったり、人の成長に関わることについては「しっかりとした根拠を示そうぜ!」という流れになっています。

 

ですからお医者さんだけでなく、教育に携わる人もエビデンスという概念を知っておかなければなりません。

以下ではもう少し具体的にエビデンスについて書いていきます。

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エビデンスにも強さのレベルがある

エビデンスがあればなんでもいいかというと、そんなことありません。なぜならエビデンスには強さのレベルがあるからです。「エビデンスが強い」とか「エビデンスが弱い」とか言います。

 

エビデンスレベルを図にすると↓

教育 エビデンス

1:メタアナリシスが最強のエビデンス

「最も強いエビデンス」と呼ばれるのがメタアナリシスという研究手法によって導き出された結果です。なぜメタアナリシスがもっとも強いエビデンスになるかというと、

 

複数の研究結果をまとめた研究手法

 

だからです。

1つの研究結果で「こうなりました!」といわれるよりも、複数の研究結果を集めて、その中から質の高い研究を選び、それをまとめて「こうなりました!」といわれた方が信頼度高めですよね?ですからメタアナリシスが最強のエビデンスといわれております。

 

また、メタアナリシスには2つあります。

  1. 複数のランダム化比較試験をまとめたもの
  2. 複数の観察研究をまとめたもの

の2つです。メタアナリシスのなかでも『複数のランダム化比較試験をまとめたもの』の方が強いエビデンスといわれます。つまり、複数のランダム化比較試験をまとめたメタアナリシスこそが最強のエビデンスというわけです。

2:ランダム化比較試験も強いエビデンス

メタアナリシスの次に信頼できるエビデンスが『ランダム化比較試験(RCT:Randomized Controlled Trial)』です。

 

ランダム化比較試験を簡単に説明しますと、

  1. くじ引きなどで2つのグループに分ける
  2. 片方のグループに新しい薬、片方のグループには偽薬(プラシーボ)を与える(この際、医者も患者もどちらが新薬・偽薬を飲んだか分からないようにする)
  3. 薬以外はすべての点で同じ条件のまま効果を計測する

という感じの研究手法です。

 

患者だけでなく、なぜ医者にも『新薬と偽薬を分からないようにする』かと言いますと、『プラシーボ効果』を排除するためです。薬を処方する際に医者が新薬か偽薬かを知っていると、患者は無意識レベルで医者の表情などを読み取る可能性があります。そうなると薬の効果を正しく評価できなくなります。それを排除するためにこのような研究デザインになっています。

 

ちなみにランダム化比較試験にもレベルがありまして、

  • 実験の参加者が多い
  • 実験の期間が長い

ほど、信頼レベルは高くなります。

3:観察研究

信頼できるエビデンスとして最後に紹介したいのか『観察研究』です。当然ながらメタアナリシス、ランダム化比較試験よりはエビデンスレベルは弱いです。

 

観察研究を簡単に説明しますと、

  1. Aという食品をよく食べるグループ、あまり食べないグループを見つける
  2. 何年間も追跡調査し、2つのグループがどうなったかを評価する(病気になってるとか)

という感じです。『観察研究』という名前の通りですね。

 

なぜランダム化比較試験よりエビデンスレベルが低いかと言いますと、

  • 食事習慣
  • 運動習慣
  • 健康に対する考え方

などなどが違い、『Aという食品だけ』の関係を調べることが難しいからです。(統計的な手法で他の要因の影響を取り除くものの、限界がある)

 

観察研究でもレベルがありまして、

  • 実験の参加者が多い
  • 追跡調査した期間が長い

ほどエビデンスレベルは高くなります。

4:エビデンスに基づかない専門家の意見は弱い

いくら専門家といえどエビデンスに基づかない意見は、エビデンスレベルは弱いです。もちろんその専門家の考えが20年後くらいに正しさが証明されることもあるわけですが、大いに間違っている可能性もあるのですよ。

 

ですから、

  • 人の命に関わる医療
  • 人の人生に関わる教育
  • 多額の税金が投入される政治

などでは『意見』よりも『エビデンス』が重視されます。

5:エビデンスに基づかない学校の先生の意見はやばい

  • 「こうやったらええんや!」
  • 「暗記はこうや!」
  • 「根性や!」

みたいな昭和の価値観を持たれている先生も多くいますが、それがエビデンスに基づいていないのであれば「そういう考え方もあるんだなー」くらいに思った方がいいです。

おわりに

複数の研究をまとめたメタアナリシスが最強のエビデンスなのですが・・・質の低い研究を集めたメタアナリシスはダメです🤢ここが非常にやっかいなところでして、そこまで考えだすと『ガチの専門家』でないと評価できません。

  • 専門知識ががっつりある
  • 研究のデザインも評価できる
  • 統計学にも詳しい

みたいなスーパーマンしか理解できない世界なのですよ。私は全然無理です😱

 

「メタアナリシスが重要なんや!」と書いてきましたが、メタアナリシスだから!と盲信するのは危険なのですね。ここは本当に難しいところです。

それでは!

*参考図書↓

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