才能があるとかないとかってどういうことなんだろう?
そんな疑問に答えます。
結論から言いますと、才能がある・ないは『結果』で決まります。結果が出れば「才能がある」、結果が出なければ「才能がない」と、大人によって判断されます。
つまり、才能というものは、結果からしか判断できませんし、ほとんどの人は結果しか見ません。結果によって過去の努力やら熱意やらの解釈が変更されてしまいます。
大人のとても狭い見方で才能は決まってしまうのです。
その考え方を変えていく方法を、以下に書いていきます。このページはビリギャルの著者、坪田さんの『才能の正体』を参考にしています。
子供の才能を潰す考え方
まずは子供の才能を潰す大人の考え方について説明していきたいと思います。
結果しか判断しないこと
冒頭に書いた通り、子供の才能について結果でしか判断しない狭量な考え方が根付いています。
- 努力
- 熱意
- 改善しようとする意思
結果の前には、これらは無視されてしまうのです。「才能だから」で片付けていいことはありません。改善できる部分を改善し、そこにありったけの努力を注げる熱量があるのであれば、それも才能です。大人ができることは、子供が間違った方向に努力をしてないかをチェックしてあげることでしょう。
いきなり本質的なことを言いますが、自分に合っていない、ふさわしくない場所でいくらがんばっても、物事は身に付きません。「才能がある」と言われている人たちは、その人に合った動機付けがまずあって、そこから正しいやり方を選んで、コツコツと努力を積み重ねている。p28
「やればできる」の罠
「やればできる」、なんだかいい言葉のような気がします。しかし、この思想が強すぎるお、思わぬ罠にはまってしまいます。
「できそうにないなら、やらない」
と、自分ができそうにもないことにはチャレンジしない思考になりがちです。ですから坪田さんは「やればできる」から
「やれば伸びる」
の言葉を使う方ことを推奨しています。
早期教育が子供の才能を潰す
早期教育が大切なのは言うまでもないことでしょう。ただし、早期教育思考のデメリットもあります。
例えば、「3歳からの□□教育」があったとします。このフレーズを見た6歳の子供をお持ちの親はどう思うでしょうか?
「あ、うちの子は6歳だからもう遅い」
と判断してしまうのです。
多くの人が、何かと言うと「すでに差がついちゃっている事は、今からやったとしてもすでに遅い」と言うのです。p69
そしてこれはどの年代でも同じことを口を揃えて言います。
- 中学受験やっておけばよかった
- もっといい進学校に行っておけばよかった
- もっといい大学を目指すべきだった
- 運動部に入っておけばよかった
- 20代に勉強しておけばよかった
- 30代にスキルを磨いておくべきだった
- 40代にもっと運動しておくべきだった
- 50代に趣味を作っておくべきだった
などなど。
「○歳だから、もう遅い」と言うのが口癖、考え癖になっている人は、永遠と後悔が続く、文句の多い人生になってしまうことに早く気づいてください。p71
才能の正体とは?
それでは才能の正体について書いていきます。
才能の正体は洞察力
坪田さんは才能の正体は「洞察力」と言います。洞察力とは、
- 物事を深く鋭く観察し
- その本質や奥底にあるものを見抜くこと
- 観察しただけでは見えないものを直感的に見抜いて判断
する能力のことを言います。
では、なぜ才能の正体が洞察力があることなのだと言うと、坪田さんはこう言います。
才能がある人と言うのは「結果」を出せる人です。結果はどういう人が出せるのか。洞察力がある人に他なりません。p89
例えば、模試などで抜群に成績を残せる人に、どういう特徴があるかと言うと、
「この出題者はなにを答えて欲しいのだろう?」
と、出題者目線になって問題を解くことができる学生です。これこそ洞察力です。問題をただ解くのではなく、どういう意図があって作られた問題なのか?を見抜こうとする姿勢が、洞察力を作り、結果を出していくことに繋がります。
洞察力は受験だけのものではない
洞察力が必要なのは受験勉強だけではありません。社会人になっても洞察力が求められます。
相手が何を求めているのか?と、相手の立場になって考える人は、当然ながら仕事の結果を残していきます。なぜかと言うと仕事がそもそも、相手に対して何かを与えるものだからです。相手について考えない人は、与えることができません。
これは仕事に限らず、人間関係も同じことです。洞察力が人生の全てにおいて大切な力になってきます。
おわりに:洞察力を鍛えるために
洞察力を鍛えるにはどうするべきかというと、大切になってくる考えが、
「学校教育を盲目的に信じないこと」
になります。なぜかというと、今の日本の学校教育は戦後の工場労働者養成機関の名残を引き継いでいるからです。
日本はそろそろ、戦後教育からの転換をしなくてはいけない時だと思います。これまでの日本の多くの産業は、国内だけでどうにかやってきていました。しかし今やグローバルな時代になり、世界を相手に戦わないといけなくなりました。現代において成果を出せる教育を受けていないと、世界では戦えない。しかし、そんな教育は日本の学校ではなされていません。だから今、日本は世界で負けつつあるのです。p124
学校教育では洞察力を育む場所としては適していません。
- 長時間椅子に座ること
- 先生の顔色を伺うこと
- 周りの人と同じ動きをすること
などを育むには適していますが、これらの能力はこれからの時代に求められているものではありません。
洞察力を鍛えていきたいのであれば、やはり『親との関わり方』がとても重要になってきます。(もしくは信頼できる塾なりスポーツなり武道なりの先生)
- それってなんで?
- これとそれはどこが似ているの?
- これとそれはどこが違うの?
- 何が原因でそうなったの?
- これについてはどう思う?
などなど、めんどくさい事かもしれませんが、これらの質問を通して鍛えていくしかありません。子供の洞察力を鍛えたいのであれば、根気が必要です。
そして、それは自分にも洞察力がないとできないことです。「子供が今何を求めているのか?」「どうしたらこの子に合った成長できる環境を整えてあげれるのか?」などを考えるのには洞察力がないとできません。思考を停止しないことが大切だということです。それでは!
コメント