偏差値と平均点の違いはご存知でしょうか?難しいですよね^^;
意味も分からないまま「テストの点数よりも偏差値が大事!」だと思っているかもしれません。
例えば、数学の点数が70点、英語の点数が60点だったとします。点数だけ見ると数学の方がいいのですが、偏差値的には英語の方がいい場合だってあります。
なぜこういうことが起こるのでしょうか?ということで、今回の記事では偏差値について書いていきたいなと思っています。
平均点の欠点
なぜ偏差値が重要かというと、平均点は大きな欠点があるからです。平均点は全員分の点数を足して、人数で割ったものになります。
例えば、80点の人が1人、20点の人が1人となると、平均点は50点になります
これをもっと極端に言って、80点前後の人がたくさんいて、20点前後の人がたくさんいたとしても平均点は50点前後になります。つまり、全体の点数にすごくばらつきがあっても、平均得点という実体を持たない点数が出てしまいます。
これだけだと分かりにくいと思うので、例で考えてみましょう。
平均年収を見るとわかりやすい
平均年収も平均点と同じようなものです。ちょっと計算してみましょう。
- 年収2000万円の人が1人
- 年収1000万円の人が2人
- 年収300万円の人が7人
いたとしましょう。さて、この集団内の平均年収はいくらでしょうか?
平均年収=(2000+1000×2+300×7)÷10
これを計算すると平均年収は610万円になります。見て分かる通り、年収610万円の人なんていないのです。年収300万円の人が圧倒的に多いのに、平均年収は300万円の2倍近くの数字になってしまうんですね。
模試の平均点もこれと近いことが起こります。ごく一握りの頭がすごくいい人たちが高得点を取り、ほとんどの人は点数が低いのに平均点がすごく上になったりするんですね。
つまり、平均点だけを見ていては、全体の自分の位置が分からないんです。そういうのを考慮したものが“偏差値”になります。
偏差値は客観性が考慮される
例えば、誰もが100点を取れる算数のテストがあったとします。あなたは100点を取りました。これってすごいことでしょうか?すごくないですよね。だって簡単なんですもん。
偏差値は、テストの難しさが考慮されるものです。
偏差値は平均を50とする
偏差値は平均を50とします。(平均点をとった人の偏差値を50とする)
つまり、平均点より得点が上ならば偏差値は50を超えていきます。逆に得点が平均点以下ならば50を下回ります。
受験した集団の中から自分の位置がわかる
簡単なテストで90点を取ったとしても、それはあまりすごいことはありません。点数のみに縛られてはいけないということです。
逆に難しいテストで30点をとれば、30点でさえ「すごい!」ということになります。
偏差値では受験した集団の中での自分の客観的な学力がわかるようになっています。
偏差値は母集団が同じでなければ比較できない
偏差値は母集団(受けた人)が一緒でなければ比較することができません。例えば、県内随一のA高校とB高校が難しいと評判のXの模試を受け、自称進学校のC高校とD高校は簡単と評判のYの模試を受けました。
X模試の結果、偏差値50がわかります。
同様に、
Y模試の結果、偏差値50がわかります。
しかし、X模試とY模試の偏差値50は意味が全然違います。
偏差値を比較するのであれば、同一集団を比較しなければ意味がないんですね。もちろん完璧な同一集団を求めるのは難しいので、できるだけ近い集団であればOKです。
おわりに
テストの点数の結果は試験の内容によって変わりがちです。簡単ならば点数は上がるし、難しければ点数は下がります。
逆に、偏差値はテストの内容が違ってもあまり変化しません。なぜなら、難しい問題はみんな解けないですし、簡単な問題ならみんな解いちゃうからです。
ですから学年が上がるにつれて、点数より偏差値を気にしていったほうがいいんですね。
今回の記事も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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