当サイトでは「学校教育にあまり頼らないようにしよう」ということを言いつづけております。その理由はというと、
- 学校が工場労働者養成機関として機能しているから
- 教員の質が低下しているから
というのが大きな理由です。
なぜ、教員の質が低下しているかというと、教師になりたくない人が増えているからです。なぜ教師になりたくない人が増えているかというと、学校環境がブラックだからです。だから優秀な人は民間企業なりに進み、本来であれば教員採用試験に合格しなかった人が教師になっているというわけです。
教員採用試験の倍率は2017年で3.5倍
2000年では12.5倍もあった小学校教員採用試験の競争倍率は、2017年ではたったの3.5倍になりました。
事実、教員採用試験の競争率も低下している。小学校教員採用試験の競争率は、ピークの2000年度試験では12.5倍だったが、2017年度は3.5倍にまで下がっている。受験者は4万6156人から5万2161人に増えているが、増加は主に都市部で、数としては受験者が減っている県が多い。その一方で採用者は増えているのだから、どの県でも競争率は下がっている。引用:https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/02/post-11650.php
競争率が5倍を超えるところはほとんどありません。
新しい学校のカタチを
教員の質の低下は止めることができません。そして、教員の労働環境のブラック化も止めることはできません。(文部科学省がどんどん仕事を振ってくるから)
少し話は変わりますが、ブラック企業はなぜ存続するのでしょうか?それはブラック企業でも働こうとする人がいるからです。ブラック企業で働こうとする人がいなくなれば、おのずとブラック企業は淘汰されていきます。
それと同じで、ブラックな学校教育現場でも働こうとする教員が大勢いるから、ブラックな環境が存続しているわけです。
- 昇進とか
- 校長の評価とか
そんなことまったく気にせずに、
- 子どものための授業
- 子どものための教育
を教師自身が判断してやればいいのではないでしょうか。
自分の判断がダメで退職するようなことがあってもいいじゃないですか。
- 私立の学校に転職
- 塾に転職
- 予備校に転職
- 全然違う業種に転職
- 生活保護
で、いいと思います。選択肢なんていくらでもあります。
ブラックな環境を存続させている理由の1つは、ブラックな環境で働き続ける人がいるからなのです。
教育で一番大切なことってなんでしょうか?
- 校長のいうことを聞くこと
- 文部科学省のいうことを聞くこと
- 教育委員会がいうことを聞くこと
違います。子どもの成長を促すことです。それは教師が判断していいだけのこと。そのために大学で勉強したのじゃないでしょうか。
上の人の言うことを指示通りにこなすことがいい教育ではありません。公教育は市場原理が働かないので、ぬるい体制が染み渡っています。
それを知って行動するべきなのではないでしょうか。屋台骨が腐った組織をダラダラと存続させて一番困るのは『今学校に行っている子どもたち』です。
最後に、中室牧子さんの学力の経済学より、教員の質を上げる方法について引用したいと思います。
経済学者に聞けば真っ先に提案されるであろうシンプルな方法は、教員になるための参入障壁をなるべく低くする、つまり教員免許制度をなくしてしまうということです。なぜなら、免許と言う参入障壁が、能力の高い人が教員になったり、あるいは他の職業で活躍してきた人が教員に転職したりするの妨げている可能性があるからです。
位置No.1542
「教員免許が教員の質を担保しているのでは?」という疑問があるかもしれませんが、教員免許を持っていたとしても、競争倍率が低ければ質は担保することができません。
一緒に考えていきましょう。子どもたちのために。それでは!
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