10億件の学習データが教える理系が得意な子の育て方【感想】

10億件の学習データが教える理系が得意な子の育て方【感想】 教育関連本
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RISU Japan代表取締役の今木知隆(いまいともたか)さんの著書『10億件の学習データが教える 理系が得意な子の育て方』を読みました。

 

RISU Japanとは、タブレット学習サービス(算数のみ)を提供している会社です。同サービスから、10億件もの学習データを集めて解析し、そこから得られた知見を一般人にもわかりやすくまとめたのが、本書となっています。

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1 算数を得意な子にするために

本書の前半では、算数の大切さが書かれておりました。知っている人には耳タコな情報です。

  • これからはAIが台頭するから、書類仕事系はやばいよね
  • 文系より理系の方が年収がいいよね
  • 中学受験で差が出る科目は算数だよね
  • 算数は論理的思考を鍛えるのにもってこいだよね

などなどですね。

以下では個人的に興味深かった、算数を得意な子にするための知見についてまとめていきます。

1.1 算数を得意にするにはメインの3つは絶対に理解する

算数を構成する、3つのメインストーリーがあります。

  1. 位(くらい)
  2. 単位
  3. 図形

この3つをきちんと理解しておかないと、高学年の算数、そして中学生以降の数学でつまずくことになります。

 

  • 位(くらい)が理解できなければ、小数点などの計算で間違います。
  • 単位が分からなければ、表や図を正しく理解できません。
  • 平面図形が分からなければ、立体図形に手も足も出ません。

 

ですから、算数ではこの3つメインストーリーを意識した学習が必須です。そして、RISUの10億件のデータから分析すると、この3つを苦手としている子どもがもっとも多いことが分かりました。(文章題よりも、この3つを苦手と感じている子どもが多い)

 

この3つについては、本書の中盤から後半にかけて詳しい説明がありましたので、興味ある方はぜひ本書をお読みください。

1.2 テストの点が70点が一番危険かも

著者は「70点より30点の方が好ましい」と言います。なぜかというと、30点であれば、先生も親も「この子は〇〇が理解できていない」ということがひと目で分かり、対策ができるからです。

 

しかし中途半端に70点を取ってしまうと、「この子はある程度理解できているな」と、心配されることなく、理解が不十分なまま、学年が上がる危険性があります。そうなると高学年の算数、中学生以降の数学でつまずく可能性が高くなります。

一番、目をかけてあげなければいけないのは、「どんな単元も70点そこそこで通過し、誰にも気がつかれないまま、算数に苦手意識を持ってしまった子」なのです。

位置No.356

1.3 算数が苦手なら学年を飛ばして戻る

算数の苦手意識をなくしていくには、戻って復習することが大切です。『戻る』というのは、学校の前の授業に戻って復習するという意味ではなく、『単元の単位で戻る』ということです。

  • 割り算が苦手なら九九へ
  • 立体図形が苦手なら平面図形へ

 

この方法をとると、2学年下、3学年下に戻ることもありますが、算数の苦手意識をなくしていくには、思い切って戻って復習するのが効果的です。

1.4 算数がどこが苦手かわからない場合は算数検定を

「どこが苦手か分からないー」という場合は、算数検定がオススメです。その理由は、算数検定の成績表には、『単元別に正解・不正解』が示されるからです。ですから、どこの単元が苦手かが分かりやすいのですね。

検定概要 | 数学検定・算数検定(実用数学技能検定)
数検の概要、各階級の検定の内容、検定料や持ち物についてご覧になれます。

1.5 子どもを見守る大人が多い方が、学習スピードが増加

RISUのタブレット学習では、子どもの学習の進度の報告や成績のデータをメールで送信するようになっています。そして、メールは両親を含めて祖父母にも送信可能です。

 

そこでRISUでは、以下の2パターンで子どもの学習スピードを比較しました。

  • メールの送信先が複数ある家庭
  • メールの送信先が複数ない家庭

 

その結果、メールの送信先が複数ある家庭では、そうではない家庭に比べて平均して148%も学習スピードがアップしていることが分かりました。

 

なぜ学習スピードが上がるかというと、「こういう問題を解いたんだね」と両親も祖父母も声かけができるようになり、子どものモチベーションが維持しやすくなるから、と考えられます。勉強できる環境が整っていることが大切、ということですね。

 

ただこれは、因果関係ではありませんのでご注意を。「メールの送信先を複数にすれば、学習スピードが上がるで!」とはなりません。

読書と学力の関係性はある?相関関係と因果関係について理解しよう

おわりに

「算数が苦手」、というのは受験で苦労するという意味以上に、実生活で苦労する可能性が高いです。というのも、ローンや金利などの計算ができない人は、『騙されやすい人』だからです。

 

2019年にも、日本郵便グループの『かんぽ生命』が、ほぼ詐欺といっていいような保険を売りつけていました。「大企業だから安心」という時代は、とうの昔に終わっています。自分のアタマで考えていかないと、『いいカモ』になる危険性があります。

 

  • 複雑すぎるスマホ料金
  • 複雑すぎる保険内容

などなど、実生活では複雑な契約が多数あります。算数ができればすべての罠から避けられるわけではありませんが、算数ができなければほぼ間違いなく相手の意のままに契約をさせられてしまうでしょう。

 

算数の必要性は、受験だけではないのですね。計算ができる、表やグラフから数字の意味を理解できるということは、現代を生きる上で武器になります。攻めの武器だけでなく、守りの武器としても有効なのですね。

 

ということで、「算数はしっかりと勉強しておくべき!」ということですね。良本ですので、手にとってみてください。それでは!

 

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